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2020年11月
医療安全管理と医薬品安全使用のための研修

2020年11月15日

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【オンラインによる研修体制】

コロナウイルス感染症拡大を受け、4月に引き続き今回も集合研修は実施せず、本社幹部、各店舗管理薬剤師によるオンライン形式により研修(通達研修)を行いました。この間9月からの薬機法改正により患者へのフォローアップが法的に義務付けられ、4月の診療報酬改定でもかかりつけ業務に関連する加算が新設されるなど大きな変化がありました。オンライン形式とはいえ、活発な情報提供、議論により充実した研修とすることができました。

◆社長挨拶​ 

鈴木社長からは「会社の近況報告、新型コロナ、改正薬機法と診療報酬改定への取組み、業務に対する考え方」などについて話がありました。​

会社の近況報告
本年は新入社員として薬剤師7名、事務8名の新しい仲間を迎えることができ、来年4月にも新卒の薬剤師2名と事務1名が内定しています。本年11月には当グループ21番目の店舗である南浦和3号店が開局いたしました。コロナ過の中でも着実に会社は成長しているとのことです。

新型コロナ感染症
コロナ感染リスクが続く中、日々職務にあたっている社員へは非常に感謝している。なお一層患者様やスタッフを守るために十分な感染防止対策をとるようにとのことです。

改正薬機法と診療報酬改定
改正薬機法で定める薬局の在り方では当グループは地域連携薬局を目指していく方針であります。地域支援体制加算では現在80%の16店舗が取得しております。地域連携薬局も地域支援体制加算に共通するのは在宅業務の強化であり、社長からは地域のためにより一層在宅に力を入れるようにと激が飛ばされました。

業務に関する考え方
最後に業務にあたるうえでの心構えとして、「患者にとって必要な医療があるから調剤報酬の点数が定められているという前提を忘れずに仕事に当たって欲しい」との話がありました。調剤薬局で長く勤めていると、「加算があるからそれを算定するために仕事をする」という本末転倒の考え方をしてしまいがちですが、「患者のためになる仕事をしていればそれを評価するための加算は用意されている」と考えて、患者本位の仕事を積極的に行っていけばよいのだということです。

◆弊社の在宅への取り組み状況について
経営推進部 川添

​本社川添より弊社の在宅への取組状況についての説明がありました。
在宅を始めるときや件数を増やそうと業務改善を考えるとき、壁となる要素には、「①社内の意識格差」、「②物理的障害(薬剤師の数、立地、調剤スペース等」、「③獲得方法」の3つがあるとのこと。

今回は、営業代行サービスを利用した「③獲得方法」への取組についての報告でした。詳細を紹介することは出来ませんが、本年6月から対象エリアを選定、営業用PR資料の作成、週1回ペースでの施設への営業を行いつつノウハウを蓄積しています。必ず成果が得られると思います。

◆調剤過誤防止
安全管理担当 堀内

令和2年4月から9月までの半年間の調剤過誤について、安全管理担当堀内が説明しました。
過誤の件数は今回も少なく喜ばしい結果でしたが、今回は重大な過誤ではないものの、処方不備の見逃しや、間違った薬を患者様に服用させそうになるといった、要注意の報告が数件ありました。患者様側から間違いを指摘されて発覚するケースも依然として多数あり、薬機法改正により投薬後の患者の服用管理までフォローせねばならなくなったことを考えると憂慮されます。各薬剤師は気を引き締めて業務にあたって欲しいと思います。

また、新型コロナ感染拡大により、従業員が感染しなくても、家族が感染者になったり濃厚接触者になったりといった理由で休まなければならないケースが想定されてきています。そうなると、人員不足で過誤が起きたり、他店からの応援者が不慣れな仕事で過誤を起こしたりといったことも起こり得ます。各店責任者は、「内規や業務手順書、棚表の整備」「複雑な処方の手順書の整備」を一層進めて頂き、特定の薬剤師しか分からない業務をなくすよう努めて欲しいと思います。

◆情報交換
薬機法改正、2020年調剤報酬改定の進捗確認、ハイリスク算定について
安全管理担当 堀内

東浦和店堀内が司会を務め、改正薬機法や2020年調剤報酬改定で新設された加算についての取組状況の確認と、積極的に行っている店舗からの報告がありました。

■改定薬機法 投薬後のフォローアップについて
9月施行の投薬後のフォローアップについて全店の運用状況を確認し、具体的にどのように行っているかを、東浦和、コスモ、烏山、川口の4店舗に具体的に報告して頂きました。
「業務手順書の整備」、「専用ノートやファイル等の記録簿の用意」など整備は全店完了していましたが、積極的に運用を行っているのはまだ数店であり、他の店舗は試行錯誤の状態でした。東浦和、川口、烏山、コスモ店の3店舗は、フォローアップの記録方法や記録媒体など詳細は異なっていましたが、ハイリスク薬を複数使用している患者や腎機能低下者、認知症などで服用間違いが起きそうな患者など、本当にフォローアップが必要な患者を見逃さずにフォローしていこうという姿勢で共通しておりました。各店舗は参考にしていただき、これからの業務に生かしていただければと思います。

■2020年調剤報酬改定で新設された加算を中心とした議論
・吸入薬指導加算に関して、学芸大学前店より発表がありました。初めて使用する患者は勿論ですが、長期間吸入薬を使用している患者様でも実際に吸入手技を確認させていただくと改善点が見つかることが大いにあり、積極的に声がけをして手技を確かめる意義は大きいとの事です。
・調剤後薬剤管理指導加算は、中々算定する機会が少ない加算であり、4月~9月までの算定実績は東浦和店の1店舗のみであり、堀内より処方内容や患者への声のかけ方など具体的な説明が行われました。改正薬機法の服薬フォローと密接に関係している加算であり、各店力を入れて行って欲しいと思います。
・経管投薬支援料についてコスモ店より報告がありました。バファリン配合錠への粉砕指示がでたケースに対して、安定性の低下を指摘すると共に簡易懸濁法を提案し簡易懸濁法の手技を説明、ランソプラゾール錠を簡易懸濁する場合は55℃より温度を低くして懸濁するように情報提供を行ったそうです。
・その他かかりつけ業務に関連した重要な加算に関して、重複投薬・相互作用等防止加算について戸田店と一ツ木店より、外来服薬支援料について立石店より、かかりつけ薬剤師に関して立石店とスマイル店より具体的な報告がありました。印象的だったのは、皮膚科の処方が殆どを占める立石店で、皮膚科以外の処方を持参してくださる患者様には同じ薬剤師が続けて対応し、十分な情報収集と信頼関係の蓄積を構築し、かかりつけ薬剤師として契約をさせて頂くというところでした。患者様にとって信頼のおける薬剤師がいるといことは本来非常にメリットの大きいことであり、そのことを自信をもって提供するということだと思います。

■ハイリスク薬の服薬指導への対応の確認
・前回4月の研修では、ハイリスク薬の服薬指導と薬歴記載をより一層充実させるべく、①服薬指導と薬歴の充実、②指導不十分な薬歴がないか十分に調査する事、という2点を実施するよう通知いたしました。今回の研修では、各店舗の改善具合を確認致しました。非常に重要なことなので再度ここに記載しますが、特定薬剤管理指導加算1はリスクの高い薬剤を患者様が安全に服用していること期待される治療効果が十分に得られていることを薬剤師として確認するという極めて重要な加算です。必要な情報を収集し、適切な指導を患者に行い、それを次回の指導に生かせるように薬歴に記載してはじめて算定できるということを再確認して業務を行ってほしいと思います。

◆薬歴担当
情報管理室 木村

各店の薬歴の今後の対策につきまして、担当の木村より説明がありました。
薬歴を充実させるために必要な、「表紙の定期的な更新」「表紙に空欄はつくらないこと」「疑義紹介済の内容の漏れない記載」といった注意点、また、記載内容について「疾患情報を充実させること」、「残薬や服薬状況のこまめな確認と矛盾のない記載」「患者の生活像の聞き取りと記録」などについて説明がありました。薬剤師からの一方通行な指導記録ではなく、患者の訴え、病状、検査値、生活像等の情報を充実させていけば、「患者の見える薬歴」を作ることが出来、患者個々に応じた服薬支援が可能となります。これこそが今からの時代に必要な薬歴だと思います。各薬剤師はより一層薬歴の充実に励んでほしいと思います。

◆閉会の挨拶
早水CO

早水COからの閉会の挨拶では、本日の研修において店舗間でヒヤリハット事例、調剤過誤事例等を共有できたことは大変な強みとなるので各店舗でそれを熟考し調剤過誤を引き起こさないように、同じ事柄を繰り返さないようにとのお話しがありました。
また、新型コロナウイルス感染症対策をこれまで以上にしっかりと行うようにとの話がありました。

◆4月の資料通達のみの研修と比べて、関係各者の努力が実りオンライン研修として非常に充実した研修を行うことができたと思います。今後もハロー薬局としてご利用頂ける方のお役に立てるように精進してまいります。
石井啓之 堀内貴

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