2018年11月
医療安全管理と医薬品安全使用のための研修
2018年11月3日
◆社長挨拶
鈴木社長
社内近況につきまして
・平成30年5月1日 立石店・竹島皮膚科が本社ビルに移転
・平成30年7月2日 ハロー薬局南浦和駅前店開局
・平成30年8月2日 ハロー薬局土呂店再開局
・平成30年11月1日 堀内社員 執行役員(安全管理・学術教育担当)就任
また、今後の新店舗開局計画・準備を行っております。
◆調剤過誤報告書の分析とまとめ
安全管理・学術教育担当 堀内
昨年の会議で周知徹底しましたお薬手帳やシールなどの渡し間違いなど個人情報漏洩につながるミスはゼロ件と成果を残しました。調剤に関しましても入力ミスなどケアレスミスが殆どであり患者様に健康被害が生ずるような重大な過誤は発生しませんでした。
今年もまた薬局にとって1年で最も忙しい冬から春の時期を迎えます。引き続き患者様にご迷惑をおかけするような大きな調剤事故は絶対に起こさないよう気を引き締めて業務を心がけます。
◆在宅、地域支援体制加算など本社の取組状況
古河店 初澤
在宅、地域支援体制加算についての取組状況ですが、地道な営業活動や患者様とのコミュニケーションの充実化により在宅件数は増え、地域支援体制加算につきましても旧基準調剤加算を算定していた店舗は100%、算定できていなかった店舗についても新たに3店舗が算定条件を満たすことができました。
【情報交換】
◆はじめに テーマ設定理由
安全管理・学術教育担当 堀内
3つのテーマについて情報交換を行いました。 来年度から薬局機能情報提供制度の項目が大幅に増えます。 旧来の門前医院のためだけの薬局から脱却し、地域ケアシステムの中においてどれだけ役割を果たしているかを尋ねる内容となっているようです。変更された項目を抜粋してみますと、
■健康サポート薬局研修を修了した薬剤師の人数
■患者情報の一元的・継続的把握のための電子薬歴・電子お薬手帳への対応状況
■副作用報告の実績
■地域医療との連携に関する項目
■在宅業務の実績
等の項目が増えると予想されています。
今回の幹部会の情報交換では、これらの薬局に求められている役割の変化に対応できるよう、ハロー薬局が遅れている部分、強化が必要と思われる部分について考察・対策することを目的に3つのテーマを設定しました。
テーマ1 健康サポート薬局、健康サポート機能とは
◆健康サポート薬局について
戸田店 飯島
飯島社員から健康サポート薬局の定義から、サポート薬局となるために満たす条件(届出添付書類)の説明がありました。
健康サポート薬局では、かかりつけ薬局の機能強化と健康サポート薬局としての機能の付加を行わねばなりません。患者様への受診勧奨や連携する病院への紹介、投薬後の電話連絡などによるフォロー、健康サポート薬局としての住民への健康増進活動などの実施、地域支援包括センターとの連携など、仕事はより複雑化し患者様の傍に今より一歩踏み込んだ内容になります。十分に準備しておかねばなりません。
◆健康サポート薬局に係る研修について
コスモ調剤薬局 鎌田
鎌田社員から健康サポート薬局に係る研修内容について紹介がありました。
研修では、健康サポート薬局の理念と役割についての講義や、患者様からの相談事例を解決するための他業種との連携の仕方や、患者様の症状から疾患を予測しての適切な対応(OTCで対応してよいか受診勧奨すべきか)等の演習を行います。薬から疾患を予想する事は日常業務で慣れていても、患者の訴えから疾患を推測するのは非常に難しく勉強になります。参加出来る機会がある薬剤師は積極的に受講すべきであるとのことです。
テーマ2 避けて通れない地域医療への取組をどうするか
◆自立支援型地域ケア会議 薬剤師研修参加報告
南浦和店 福島
福島社員からは自立支援型地域ケア会議のための研修への参加報告がありました。
自立支援型地域ケア会議とは、地域包括支援センター等が開催して、要支援の高齢者が要介護に進むのを食い止めるために行う会議のことを言います。今からは薬剤師にも積極的な参加が求められていくそうです。
研修では、実際の会議の進行や話し合う内容、薬剤師に求められる情報や知識などを、実例を使いロールプレイを行うことで学びました。自立支援型ケア会議に限らず、これからは色々な業種が集まり患者様のプロブレムを解決するために話し合う機会はどんどん増えていきます。薬剤師として能力を発揮できるように準備しておくのが大切といえます。
◆戸田店 地域包括ケアとの関わりの紹介
戸田店 斎藤
戸田店は当グループの中でも最も在宅や地域包括ケアシステムへの参画を積極的に行っている店舗です。患者のための薬局ビジョンにおいてハードルが高い、地域ケア会議への参加や医療情報ネットワークへの参画も行っております。斎藤社員が詳細を発表いたしました。
立地する戸田市で多職種連携が進んでいる理由として、高齢者が安心して暮らせるように行政が様々な取り組みを積極的に行っていること、訪問診療を行う中規模の病院が多職種地域連携の構築のために中心となって活動していることが挙げられるそうです。戸田店が地域ケアシステムへの参画の実績を上げているのは、開業から積極に取り組んできた在宅を通じて多職種連携に関わっているからと言えるでしょう。特に、蕨戸田市医師会が運営を始めているMCS(メディカルケアシステム)という医療情報ネットワークでは、一人の患者に関わる多業種がPCやスマホを通じて連絡を取り合いながら在宅を進めています。
今からの時代、薬剤師として研鑽をするは当然のことであり、これからは研鑽した知識を地域医療のためにどう生かすかが重要となって来るでしょう。
テーマ3 今からの時代に必要な薬剤師教育を考える
◆ハローの教育制度・研修制度の現状
安全管理・学術教育担当 堀内
かかりつけ薬剤師の必要要件に「その店舗の在籍1年かつ薬剤師歴3年」がありますが、これからの薬剤師は仕事の仕方も教育もこの要件を満たす前と後で区別して考える必要が出てきました。
ハロー薬局では、新入社員研修・フォローアップ研修・OJT型研修・集合研修型勉強会・その他情報発信等を組み合わせた研修がありますが、一人一人の経験や現在の知識を正確に把握し、これにかかりつけ薬剤師の要件を満たすまでの期間を考慮して、その人にあった研修内容を組んでいかねばなりません。
かかりつけ薬剤師となりますと所属店舗での勤務がメインとなり、色々な店舗で勉強する機会は少なくなります。他店舗で仕事をしながら疾患を学ぶOJT型の研修は重要性を増すと言えます。会社全体で社員を教育していく姿勢が大切となります。
◆東浦和勉強会について
南浦和店 島根
東浦和勉強会は、会社の集合研修型勉強会として定期的に開催しておりますが、元々は数人の自由な勉強会の形で始まったものです。各店閉店後に皆が集まって開催するためなかなか大変な部分もありますが、月一回程度は定期的に開催しています。
個人の興味や苦手分野を調査したり、これからの薬剤師に必要なテーマを定めて調査したり、各店の専門領域や得意領域を皆にレクチャーしたりと、発表内容は自分自身と周囲に役に立つものであれば何でもよく、自由に調べ発表し、気さくに意見交換しています。自由な雰囲気とは言え人に聞いてもらうのですからしっかりと調査もしますし、発表という能動的な形を取るので座学に比べてはるかに理解が深くなります。複数店舗の社員が参加しますので、異なる視点からの意見や助言がもらえ、店舗間の交流が図られます。特に若手にとっては発表により得られた知識と周りからもらうアドバイスは、投薬時にすぐに活用できる実用的なものが多く、非常に助かっています。このような活動が他の地域の店舗にも広がっていき会社全体の実力が伸びていくことを期待します。
◆業務連絡
医薬品の購入等に関する伝達
戸田店 斎藤
◆閉会の言葉
早水CO
今回は通達研修でしたので、各管理薬剤師が後日、薬剤師、事務員全社員に今回の研修内容を伝え周知徹底を行いました。
研修後の懇親会では、幹部・管理薬剤師間での親睦を深め、コミュニケーション・情報交換を行いました。