社内研修2019年4月

training/2019-4

医薬品安全管理と医薬品安全使用のための研修

2019年4月29日

​管理職会議

議題 2019年薬機法改正への対応

 

研修進行次第

1. 開会の挨拶 社内近況報告 鈴木社長

2. 新入社員紹介

3. 調剤過誤報告書の分析とまとめ 安全管理・学術教育担当 堀内

情報交換

◆情報交換Ⅰ(薬剤師対象)

テーマ かかりつけ時代へ対応するためには

 ・薬機法改正と求められるかかりつけ業務 堀内

 ・講演「かかりつけ薬剤師に必要な糖尿病の知識」 森田

 ・ポスター発表 演題 9テーマ 自由討議

◆情報交換Ⅱ(医療事務対象)

 ・調剤過誤防止に対する医療事務としての取組み 本社 山田

 ・メディコムによるレセコン入力講習会

閉会

 ・業務連絡 本社 田中・鷹取

 ・閉会の言葉 早水CO

 

懇親会 ビストロやま パーティールーム

管理職会議

全体研修の前に管理職以上を対象とした管理職会議を行いました。主要テーマは本年4月の薬機法改正への具体的な対応を考えるということです。法律である以上遵守は当然でありますが、今までにない大きな転換であり、患者様に不利益が発生せぬよう漏れの無い対応を具体的に考えていかねばなりません。


薬機法改正で調剤薬局にとって重要な項目は以下の3つです。

・改正1)服用期間を通じた継続的な薬学的管理と患者支援
・改正2)医師等への服薬状況等に関する情報提供
・改正3)薬局の機能による分類

改正1)への対策が提案されました。
①対象患者のピックアップ
全ての患者様の服薬状況を把握するのは現実的ではありません。複数の医療機関を受診している、高齢の方である、特定の副作用があ る、ハイリスク薬を服用している、服薬管理支援にて一包化調剤をしている、嚥下困難にて粉砕調剤をしている等、服薬期間の継続的管理と支援を行わないと健康被害が生じる可能性のある患者様をまず把握することから開始することとなります。最重要患者として彼らをピックアップしていきます。

②患者情報の再チェック
ピックアップした患者に対して、継続的管理と支援をしっかり行えるように住所・電話番号を再確認し、病歴を薬歴にサマリーしていきます。

③かかりつけ契約
服薬期間の継続的管理と支援をスムーズに行うため、対象患者様とは可能な限りかかりつけ薬剤師契約を結んでおきます。連絡先を交換するので患者様との双方向のやり取りが行いやすく、かかりつけ薬剤師であれば更にスムーズに管理・支援を行うことができます。

 

改正2)への対策としては、服薬情報提供の算定件数を増やすことがあげられました。
現在の仕事で医師に報告すべき内容を見逃していないか再確認し、経験の浅い薬剤師も必要な情報提供を行えるよう教育していくことが大切です。

改正3)では、弊社はまずは地域連携薬局を目指していくことになりますが、地域支援体制加算を算定している店舗もそうでない店舗も、それぞれの薬局機能を充実させていかねばなりません。地域支援体制加算の一部の認定条件が、各県に報告する薬局機能情報の項目と重複していることから考えますと、機能情報の項目を出来るだけ満たすように努力していくこととなるでしょう。健康サポート薬局の研修を受けた薬剤師の人数、患者満足度調査、地域ケア会議への参画などが不十分な項目です。

また、本年4月2日には、厚労省から調剤業務のあり方についての通知がありました。これにより調剤補助員による業務が合法化されたわけですが、具体的な補助の導入につきましては、業務手順書への仕事の流れの記載、必要な研修の整備、調剤補助に代行可能な業務を定義しこれを厳守させるなど課題が沢山あります。調剤補助が不安なく仕事が出来るよう責任の明確化(薬剤師が最終責任を取ること)、新たな過誤の発生の防止も行っていかねばなりません。

医薬品安全管理と医薬品安全使用のための研修

1. 開会の挨拶 社内近況報告 鈴木社長

辞令

平成30年11月1日 堀内貴 執行役員(安全管理・学術教育担当)就任

平成31年4月1日 斎藤孝治 購入担当就任

平成31年4月1日 木村将史 情報管理担当就任

平成31年4月1日 富田真司 店舗設計担当就任

平成31年6月1日 田中信光 ハロー薬局鷹番店 管理薬剤師 就任予定

平成31年9月1日 島根涼  ハロー薬局浦和美園店 管理薬剤師 就任予定

 

社内近況

平成30年5月1日 ハロー薬局立石店 本社ビルに移転

平成30年7月2日 ハロー薬局南浦和駅前店開局

平成30年8月2日 ハロー薬局土呂店再開局

平成31年4月1日 新卒社員入社式

今後の予定

平成31年6月1日 ハロー薬局鷹番店開局予定

平成31年9月1日 ハロー薬局浦和美園店開局予定

2. 新入社員紹介

この一年で新たに薬剤師9名、医療事務5名が社員として仲間に加わりました。

皆で力を合わせ業務に取り組んで参ります。

3. 調剤過誤報告書の分析とまとめ 安全管理・学術教育担当 堀内

初めに新規入職者に対して、調剤事故防止における以下の重要事項の説明を行いました。


・業務手順書と内規の厳守
・一人業務を避ける、一人で抱え込まない
・過誤が起きたらすぐに報告する
・より良い過誤報告書を書く


過誤報告書を書く上では、「次からはしっかりと確認する」とか、「落ち着いて業務にあたる」といった曖昧な表現を使わず、過誤発生の原因の正確な分析と具体的な防止策の立案をすることが必要です。

調剤過誤の件数はほぼ例年並みとなりましたが、監査ミスに起因する過誤が増え、異なる薬を渡してしまうミスも増加しました。

インスリンやSU剤、抗血小板剤・抗凝固剤といった高活性な薬剤のダブルチェック、副作用歴や禁忌薬や合併症などの重要事項の薬歴への記載を徹底して行い、重大事故を防いでいかねばなりません。

情報交換(薬剤師の部)

今回初の試みとして、情報交換を医療事務と薬剤師を分けて行いしました。

薬剤師の部では、「かかりつけ時代へ対応するためには」という大きなテーマで、演題を一つ、ポスター発表を9題用意しました。本年4月の薬機法改正と調剤補助の合法化は、対物から対人への業務の移行の流れを加速します。安全会議は過誤防止がメインの場ではありますが、1年にたった一度の全社員の交流の場でもあります。社員一人ひとりは今から何を学んで行けばいいか、管理薬剤師は薬局をどのように変えていけばいいかを考える機会になったのではないかと思います。

発表者の方々には、日常業務も忙しい中プラスアルファの仕事をやっていただくこととなりました。本当に感謝します。

情報交換Ⅰ(薬剤師対象)

講演 かりつけ薬剤師に必要な糖尿病の知識 森田理(南浦和店)

森田さんは2016年の入社までは、製薬会社で循環器、糖尿病の学術担当として、オピニオン医師に対する学術情報提供や社員MRへの教育などを行っていた方です。高血圧、糖尿病のデータに関するプロフェッショナルと言えると思います。今回は糖尿病を取り上げて頂き、我々の毎日の監査や服薬指導、医師への情報提供などに生かせる貴重な情報を発表して頂きました。

ポスター発表

①地域包括ケア会議への参加について(南浦和店 福島)

福島さんは地域包括ケア会議の研修に参加した内容を報告して下さいました。これは昨年11月の会議でも発表して頂いたテーマですが、その時は参加した社員が少なく、全社員に紹介すべき内容と思い発表して頂いた次第です。殆どの薬剤師は地域ケア会議への参加経験はおろか、どのようなものかも十分に理解していなかったと思います。有益な情報提供になったと思います。

 

②改正法を受けての情報提供

― 外来服薬支援と服薬情報提供ー(東浦和店 木村)

 木村さんは、服薬情報提供と外来服薬支援という当社で算定件数の少ない2つの調剤報酬に焦点を当て、実例を挙げながら解説して下さりました。特に服薬情報提供は今年の薬機法の改正の2に関連する重要事項です。服薬指導や患者宅に電話をして得た重要情報は、必ず医療機関に提出しなくてはなりません。彼の発表をよく勉強し、実際の仕事に取り入れて欲しいと思います。

③かかりつけ薬剤師に役立つ副作用の知識(東浦和店 福井・西川口店 井上 サポート)

 福井さんは副作用に関する情報提供をして下さいました。彼は東浦和で行う有志の勉強会で副作用について調査をしてくれておりその内容の発表でありました。臓器別、機序別の副作用の特徴や、TENやSJSといった重大副作用について説明して頂きました。また、副作用が疑われた際の対応や再発防止策、不安を与えない副作用の説明方法など、我々が日常業務で感じる疑問を具体的に考察して下さいました。

 

④業務に活かせる体内動態の知識(南浦和店 早勢)

 早勢さんも東浦和有志の勉強会で取り上げた体内動態のテーマの中から、授乳と薬について取り上げて発表をして下さいました。母乳育児は乳児だけでなく母体にとっても利点が大きいにも関わらず、殆どの薬剤の添付文書には「服用中の母乳回避」と記載されており、実在のリスクがない薬でも回避させされています。発表では実際の薬物を例にとり、M/P比、RID値といった体内動態のパラメーターを使って、実際の母乳への移行量や安全性を説明して下さいました。また母乳回避すべき薬剤や注意が必要な薬剤も教えてくださいました。体内動態は薬剤師の専門性が生かせる領域です。患者の相談に乗り医師に情報提供を出来るように学習をしなければと感じました。

⑤薬剤師によるバイタルサインのチェック ー超高齢化社会に薬剤師として出来ることー(戸田店 飯島)

飯島さんは日本在宅薬学会のエヴァンジェリストという資格を持っており、血圧・呼吸・脈拍・体温といった患者のバイタルサインのチェックを行うことが出来る方です。発表では正しい脈拍の測り方や聴診器の使い方などを教えて頂き、薬剤師が患者のバイタルサインを診ることのメリットを、実例を挙げながら説明して頂きました。薬の治療効果や副作用の有無を確認するのは薬剤師の仕事ではありますが、彼のようにバイタルサインをチェックすることが出来れば、更に踏み込んだ薬物設計も可能になると感じました。

⑥Class A 紹介(スマイル薬局 芹澤)

芹澤さんからはClass A 薬局というかかりつけ機能を強化するツールを紹介して頂きました。現在の調剤薬局はその業務の殆どが処方箋に基づいて行われており、国が進めたい健康サポート薬局とは程遠いのが実情です。Class A 薬局は、「処方せんと関係なく健康サポートからセルフメディケーションまで、患者ではなく顧客として生涯利用する薬局」をコンセプトにして、加盟店がかかりつけ機能をフルに発揮した薬局を作るのをサポートしてくれるシステムだそうです。患者様のためになる仕事、満足するサービスとは何かを常に考えている芹澤さんならではの発表だと思いました。

⑦外来化学療法の処方箋を理解する(南浦和店 根岸)

根岸さんは抗がん剤治療を受けている患者の院外処方を応需する上で知っておくべき情報をまとめてくださいました。外来化学療法は、日常生活を送りながらの治療が受けられるというメリットの反面、自宅での体調管理や副作用発生時の迅速な対応が難しいというデメリットがあります。調剤薬局の果たすべき役割は大きいと言えます。また院内で行われている治療法が処方箋からは分からないために、的を得ない服薬指導をして患者に迷惑をかける恐れもあります。非常に分かりやすく、ポイントを抑えた発表をして下さいました。

⑧超高齢化社会における薬剤師の役割(東浦和店 堀内・西川口店 瀬戸)

 明日から出来る(はず)ポリファーマシーという副題で、超高齢化社会における薬剤師の役割を考察しました。超高齢化が進む中、無駄な薬剤費のカットは薬剤師の重要な役割でありますが、ハードルが高く難しいのが現状です。しかし、減薬に対する調剤加算が多数用意され、ポリファーマシーの書籍や講演会も多く目にするようになるなど、環境は変化しており、頑張ればやれる状況になりつつあると思います。発表では、まず高齢者に不適な薬と適した薬を説明し、次に不眠や認知症を例に取り、不適な薬の処方が起点となって無駄な薬が処方されていく、「処方カスケード」を紹介、考察しました。

 

⑨ユマニチュードの紹介 ー認知症患者への接し方ー(堀内・林)

 ユマニチュードとはフランス発症の認知症患者に対する看護技術です。ユマニチュードの講習会で習った内容や本を基に、認知症患者の身体的精神的特徴、記憶が失われていく仕組みを紹介し、調剤薬局で認知症患者にどう接すればいいか、家族の悩み・トラブルにどのようなアドバイスをしてあげればいいかなどを考察しました。認知症患者の問題行動の殆どは接し方で改善できるそうです。参考にしていただければ幸いです。

 

【終わりに】

長時間にわたる情報交換でしたが、活発な議論もあり時間はあっという間に過ぎました。全ての発表を聞けなかったという不満の声も頂きました。ご批判頂いた点を反省材料として、次年度に生かしたいと思います。

情報交換Ⅱ(医療事務対象)

医療事務の部では、「医療事務として調剤過誤を防止するためには」というテーマから戸田店の取組みを紹介して、調剤過誤をどのように防止していくかを各店舗医療事務社員と情報を共有しました。明日からの業務に活かせる貴重な時間になったと思います。

 日頃の業務を振り返るという意味で接遇面を取り上げました。薬局のスタッフとしての心構えや各スタッフが患者一人ひとりへの対応の大切さを再確認できた良い機会となりました。普段、各店舗間での業務内容、取組み内容等の情報を共有する機会が少ないので、今回の試みで各店舗医療事務社員が情報を共有、把握することにより、会社として同じ方向を向くことができました。

また、東日本メディコムを招き、レセコン入力に関する講習を開いていただき、入力方法や点数算定方法等の知識を習得することができました。

懇親会

研修後は会場に併設されているレストラン、ビストロやま のパーティールームにて懇親会を行いました。

新入社員が一人一人挨拶を行い、歓迎ムードの中とても和やかな会となりました。

今年は立食形式を取り入れたため、例年以上に色々な社員同士で交流を深めることができたと思います。

 

文責 石井啓之 堀内貴 山田隆行

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