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2023年4月
医療安全管理と医薬品安全使用のための研修

2023年4月29日

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新型コロナウイルス感染症が第5類に移行されるこの状況下、久しぶりにオンライン形式ではなく出席者を絞った対面での研修を開催しました。

次の診療報酬改定まで1年を切っております。実際に役員、管理者、職員が顔を合わせて討議することでとても充実した安全研修になりました。

【第一部】

◆社長挨拶

はじめに鈴木社長より、会社の近況報告、地域医療への貢献に対する弊社の姿勢と取り組み、在庫管理等について話がありました。

昨秋の安全研修以来、新卒社員2名を含む12名もの新たな社員を迎えることができました。2月には南浦和店はす向かいに研修センターがオープンしました。来客室も備えてあり20名程の人数での研修を行うことができます。また、今後の予定としましては7月に新店舗が開局予定です。

地域支援体制加算の各項目を満たし、地域連携薬局を目指していくことにより、地域医療へ貢献できるようになる。このことを一貫してお伝えしてきました。当グループの地域支援体制加算取得率は90%を超えており高い水準を維持できておりますが、来年の診療報酬改定では同加算の取得条件が厳しくなると予想されております。第二部で行うグループディスカッションで活発に意見交換を行い、一つでも多くの項目を達成できるように取り組んでください。

薬局業務に関して申し上げますと、薬の在庫管理がとても重要となってきています。各店におきましては、薬の破棄・破損を削減し、適切な在庫回転率の達成に取り組んでください。

近江商人の経営哲学のひとつとして「三方よし」が広く知られています。これは「商売において売り手と買い手が満足するのは当然のこと、社会に貢献できてこそよい商売といえる」という考え方です。

「薬剤師・医療事務よし」
「患者よし」 
「地域貢献(支援)よし」

この経営哲学をしっかりと宿して日々の業務を行っていってください。

◆電子処方箋導入に備えて
経営推進部 川添

国が推進している医療DXですが現在オンライン資格確認が開始され、薬剤情報や特定健診の結果の閲覧が可能になりました。今後も更に拡大していくなかで電子処方箋の運用もはじまりました。電子処方箋は単なるペーパーレス化ではなく処方(調剤)情報を蓄積・共有していくことが本来の目的です。

現在、全国的に導入が遅れていますがこの期間に事前準備をしっかり整えておきましょう。オンライン資格確認、電子処方箋、マイナンバーカード・健康保険証、それぞれが非常に混同しやすいため利用できる機能の違いを整理し理解を深めてください。

患者様から様々な質問を受けると思います。医療DXをきちんと把握してしっかり質問に答えられるようにしましょう。患者様から情報提供の同意を得るためには十分に説明ができなければなりません。またその情報を活用するための知識・コミュニケーション能力も重要です。

薬局における受付・調剤業務も複雑化するため導入後に慌てないよう、今のうちから業務ルールの策定やシミュレーションをスタッフ間でしっかり行っておきましょう。

◆薬歴に関する連絡事項
情報管理室 木村

医療情報・システム基盤整備体制充実加算では患者様が薬剤情報・健診情報の提供に同意した場合、6月に1回同加算2を算定することになります。その際、薬歴に得られた情報全てを記載する必要はありませんが、少なくとも薬剤情報・特定健診情報の確認を行った旨を記載してください。

次に喜沢南店の新規個別指導の結果を踏まえて、薬歴を記載する上でのポイントを説明します。各加算算定時の注意事項ですが、乳幼児服薬指導加算では毎回の体重の記載に加え乳幼児特有の指導内容の実施と記載、特定薬剤管理指導加算1では処方内の全てのハイリスク薬に対しての各薬剤名とそれぞれに特化した服薬指導の実施と記載、吸入薬指導加算では吸入指導だけではなく次回来局時などにフォローアップをしっかりと行ってください。

継続的な薬学的管理における指導上の留意点は半年前の安全研修でも説明しました。引き続き患者様の生活像をききとりそれを表紙に記載していってください。加えて次回の投薬時に薬剤師に確認して欲しいことや注意して欲しいこと等を、“具体的なキーワード”で申し送りをすることを意識して服薬指導、薬歴記載に取り組んでください。

◆調剤過誤報告書の分析
安全管理担当 堀内

この半年間の過誤件数は店舗数も増えていることもあり微増となりました。前回研修でお話したように、調剤薬局の業務変化に対して皆さんも業務方法を変化させていってください。古いやり方に固執し続ければいずれ重大な調剤事故を発生させてしまいます。一人業務時の過誤防止対策も何度も安全研修で検討してきました、徹底をお願いします。シフト上無理な一人業務が発生している場合には管理薬剤師は開設者に意見具申することも考えてください。管理薬剤師の大事な責務の一つです。

個人情報漏洩防止は言うまでもなく重要事項です。保険証、お薬手帳、明細書等薬局で扱うものは全て個人情報と考えましょう。業務手順を再構築して漏洩防止に努めてください。漏洩が発生した場合は対象者、個人情報保護委員会への速やかな報告が必須です。

ファックス処方箋の扱いも注意が必要です。薬剤師は処方箋によらなければ調剤してはならないと薬機法で定められています。患者様から事前に送られてくるファックス処方箋は利便性を考慮した薬局への事前の情報提供にすぎません。本処方箋の回収と内容に相違がないかの確認をしっかり行った上での薬剤の交付が絶対となります。

日々の営業のなかでクレームを受けることもあります。こちらに非がある場合は患者様の訴えの内容をしっかり把握し誠意をもって対応してください。クレームの元となる不手際を起こさないことが前提ですが、昨今世間では過剰な要求をされるケースも増えております。事実無根の内容、不当な要求には対応しない、一人で対応しない等の基本ルールにのっとり対応を行ってください。

今からの10か月間は、2024年4月の診療報酬改定に向け全社総力を挙げて取り組んでいくことになります。調剤過誤は可能な限り減らし、患者様のために地域支援体制の整備をすすめていってください。また、店舗責任者の方々は従業員が安心して働ける環境づくりに努めてください。よろしくお願いいたします。

◆各担当者からの報告

戸田店山田社員からは公費の取り扱いについての話が、西川口店高橋社員からは適正在庫についての話がありました。在庫を適正に管理することは会社の利益に直結するのでとても重要です。在庫数が適正かどうかの確認、定期的な期限切迫品、不動品の確認とグループ店舗への譲渡などの対応を行ってください。

コスモ薬局鎌田社員、喜沢南店飯島社員からはそれぞれ導入した自動監査システムについての説明がありました。コスモ薬局では一包化業務が多いので「POOOFIT 1D」を、喜沢南店では一人業務時の監査ミス防止のため「GS-1チェッカーリミテッド」を導入しました。ハローグループでは必要とあれば各店舗の特徴に合わせたハード機器を積極的に導入しております。

学術部森田社員からは昨秋に引き続き社内情報共有サイト “Hello Navi” 及び社内コミュニケーションツール “Slack” についての説明がありました。従来の各店舗責任者からスタッフへ伝達していた方式から、各社員が直接アクセスできるので迅速な情報共有を行うことが可能になりました。

【第二部】

◆グループディスカッション

「2024年診療報酬改定への備え」

ハローグループでは2023年4月現在、地域支援体制加算2の算定店舗は17店、同加算1の算定店舗は2店となっておりますが、2024年の診療報酬改定では算定条件が厳しくなることが予想されます。今のうちから現状を把握し対策を講じることが大切です。

同加算算定の要件のうち、かかりつけ薬剤師、在宅管理、服薬情報提供等6つの項目をテーマとして算定するために工夫していること、アプローチ方法、また算定できなくて苦労していることをディスカッションしました。達成できている店舗、苦労している店舗が積極的なディスカッションを行い、終了後には得られた内容に基づいて各店舗が今後実行していくべき事項をアクションプランとして落とし込むことができました。

長い間新型コロナウイルス感染症により対面での研修を行うことができませんでした。感染症はまだ終息しておりませんが、今回少人数に絞りながらもお互い顔と顔を合わせての密度の濃い研修を行うことができました。この研修で得られたことを早速各店舗での業務に活用し、地域の患者様のお役にたてるようにハローグループ一丸となって努めて参ります。

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